秋田県仙北市で開催された「サテライトオフィス誘致モニターツアー」にShisaly編集部が参加をしてきました。そこで今回は、仙北市の魅力についてのご紹介とツアーの様子をお伝えします。
企業誘致を目的に、昨年から実施されているこのツアーには、都市部を中心に8社のI T企業が参加。参加企業は人材獲得や新事業開発、営業所としての活用などを目的にサテライトオフィスの設置を模索しているようです。
秋田県仙北市について
仙北市は、秋田県の東部中央に位置し、岩手県と隣接している地域です。ほぼ中央に日本一の水深を誇る田沢湖があり、地域の約8割(892.05平方キロメートル)が森林地帯。総面積は、1,093.56平方キロメートルで、秋田県全体の9.4パーセントを占めています。
人口は24,098人(令和4年12月末現在)と、人口の少ない自治体ですが、観光客は年間504万人も訪れる文化資源と豊かな自然に恵まれた有数の観光地です。
東京からのアクセスもよく、東京駅から乗り換えなしで最短2時間45分という好立地。このアクセスの良さから多くの観光客が訪れているのです。
仙北市は文化と自然に恵まれている観光地ですが、“国家戦略特区”という改革拠点の面も持ち合わせています。国家戦略特区とは、国が定めた国家戦略特別区域において、規制改革等の施策を総合的かつ集中的に推進する政策です。そのため仙北市では、遠隔医療、遠隔教育、自動飛行、自動走行など、近未来技術の実証実験を行うことができます。その際、規制等の緩和が必要となりますが、仙北市の場合は仙北市近未来技術実証ワンストップセンターが、実証実験や規制緩和等に関する相談をワンストップで対応しています。
仙北市では、この国家戦略特区として規制緩和とデジタル技術などを活用した地域課題の解決に取り組み、SDGs未来都市として誰ひとりとして取り残さない幸福度全国NO.1のまちを目指しています。そのために、I Tなどソフト産業の企業誘致にも積極的に取り組んでいるのです。
サテライトオフィス誘致モニターツアーの実施
今回のツアーは2泊3日のスケジュールで、サテライトオフィスや賃貸オフィス物件の見学や、国家戦略特区で実証実験している市民バスAIカメラの視察、仙北市に進出した企業やU Iターン者との意見交換など、仙北市への進出を真剣に考えている企業にとって、実際に進出をイメージできる充実したツアーとなりました。
さらに市長、副市長や行政職員との懇親会も実施。この懇親会は、市と企業が直接コミュニケーションを取り合い、相互の理解を深める良い機会となりました。双方が持つリソースやビジョンを共有し、具体的なアクションプランにつながる第一歩となりそうです。
観光資源の豊かな仙北市を巡る
ツアーの途中には観光名所を巡る時間もあり、コバルトブルーの美しい田沢湖や、伝統文化が残る角館武家屋敷通りなど、仙北市の魅力に触れることができました。
グリーンツーリズムが盛んな地域でもあるため、農家の住宅や古民家に宿泊。それぞれの宿泊先で、地域住民との交流しながら、農業体験や伝統体験を楽しむことができました。このツアーを通じて、仙北市の多面的な魅力やポテンシャルを改めて感じることができ、参加した企業も、仙北市への進出や協力の可能性を真剣に検討していました。
ツアー参加企業からは、「仙北市のアクセスの良さや、既存の文化・自然資源、そして国家戦略特区は、我々企業にとって大きな魅力。進出を検討している企業やU Iターン希望者へのサポート体制も整っており、地域との協働を通じて新しい価値を生み出すことができる環境が整っていると感じました。
一方で、人材育成や生活環境の整備など、さまざまな観点からの検討が必要です」という前向きな意見や、具体的な要望が出されました。
おわりに
仙北市は自然と伝統を併せ持つ魅力的な地域です。今回のサテライトオフィス誘致モニターツアーを通じて、多くの企業が仙北市への進出を真剣に考えるきっかけとなったことでしょう。
Shisaly編集部としては、これからも秋田県の取り組みや進展を追いかけ、魅力を伝えていきたいと思います。
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