2023.01.08

子どものためだけじゃない?孤立を防ぐ”子どものサードプレイス”とは?

子どものためだけじゃない?孤立を防ぐ”子どものサードプレイス”とは?

近年、少子高齢化や人口流動等の社会変化や共働き世帯増加の影響により、子どもを取り巻く社会問題はより深刻になってきています。

虐待やネグレクト(育児放棄)などの家庭問題、子どもの貧困や教育格差等の社会問題、いじめなどの学校の問題。このように様々な問題が子供たちを取り巻いていますが、こうした問題を抱えてしまう子供たちの多くが孤立しているという特徴があります。

そのような孤立を生じさせないような”子どものサードプレイス”への取り組みに注目が集まっています。サードプレイスとは、「家庭や職場での役割から解放され、一個人としてくつろげる場」と定義され、家(ファーストプレイス)でも、職場(セカンドプレイス)でもない、安心してリラックスできる空間のことを指します。

一般的なサードプレイスの例としては、カフェやジムが挙げられますが、子どものサードプレイスにはどのような場所があるのでしょうか?

子どもの居場所について

まずは、子どものファーストプレイス、セカンドプレイスについて紹介していきます。

・子どものファーストプレイス

子どものファーストプレイスは、「家庭」です。家庭は、子どもにとって人生最初の学びの場であり、子どもは家庭で、社会で生きていくための力を身につけていきます。

しかし、本来であれば子どもにとって居心地の良い場であるはずの家庭が、共働き世帯の増加や各家庭の経済状況により、1人で過ごす子どもが増えており、本来のファーストプレイスの役割を担えていない場合が多くあります。また、ある調査によると児童虐待やネグレクトを受けている子どもは全国に7万件以上とも言われています。ファーストプレイスが危険な場所に変わるという事も珍しいことではありません。

近年は、コロナ禍による「おうち時間」の増加によって、ますます家庭内暴力が増加。本来であれば、教員や地域の大人が子どもの異変に気づけることでも、「おうち時間」の増加のため、地域の大人が子どもの変化に気づきにくくなっています。また、家族間の問題には、警察や児童相談所は介入しにくく、対応が遅れてしまうこともあります。

・子どものセカンドプレイス

大人にとってのセカンドプレイスは職場ですが、子どもにとってのセカンドプレイスは学校を指します。学校では、多くの同世代と共に学び過ごす中で人間関係を構築したり、社会性を身に着けていきます。しかし、中には人間関係がうまくいかない子供もいます。そうした子どもはいじめの対象になってしまうことも多く、その結果として不登校になってしまう場合も少なくありません。

このように、ファーストプレイス・セカンドプレイスどちらも、それぞれの子供の状況次第で役割を担えていない場合が生まれているのです。
 

子どものサードプレイスの具体例と効果

このような子ども達にとって、サードプレイスの存在は重要です。具体的に子どものサードプレイスにはどのような場所があるのか、どのような効果が期待されるのかについてご紹介していきます。

1.子ども食堂

子ども食堂とは、子ども達へ無料または低額でご飯を提供する取り組みの事です。運営は地域住民や民間団体が主体となり、公民館や公共施設、お寺や教会など6000箇所以上の場所で開催されています。

子ども食堂はただ食事を提供する場所ではありません。交流しながら食事をすることで、経済面・精神面での貧困の軽減、親が安心して子どもを預けられる子育て支援の面も持っています。

2 学習支援教室

学習支援教室は、生活困窮者自立支援法のもと、経済的理由や不登校などの理由により、学習が進んでいない中高生に対して学習の支援を行う施設です。学習のため、学校復帰のため等、学習支援教室が持つ機能は多くありますが、自宅以外の場所で人とつながっていられる環境は、社会との大事な接点になります。

また、学習支援を通して、生活習慣に関する支援など、子どもだけではなく保護者にも支援を行っている場合もあります。

3 児童クラブ

児童クラブは、保護者が共働きで昼間家庭にいない小学生に対して、小学校の教室や児童館などの施設を活用して、放課後を安全・安心に過ごせる場の事を言います。

基本的には、小学校に隣接していることが多く、放課後の時間を保護者の方が迎えに来るまで児童クラブで過ごします。

児童クラブでの過ごし方は、各児童クラブによって様々です。勉強に熱心に取り組む児童クラブもあれば、野外活動(サッカーや野球、釣りなど)を楽しむ児童クラブもあります。


学校では馴染めない子どもが児童クラブだと心を開いたり、家庭以外の居場所作りが出来たりなど、児童クラブは子どものサードプレイスであると言えます。

このように子供のサードプレイスには様々な形がありますが、どれも通じているのは子供の悩みを解決する、社会との接点を生むという役割を担っています。また、子どもの居場所を確保することは、子どもだけではなく、保護者の心的、体力的負担を減らすことにも繋がり、子どものサードプレイスがあることで、親子ともに充実した時間を過ごすことができるのです。

終わりに

ネグレクトやいじめ、虐待などの子どもを取り巻く問題はその構造上、外部からは見えにくい問題です。子どものサードプレイスは、そんな子どもを取り巻く問題の一つの解決策であり、子どもだけでなく親の支援にも繋がる取り組みであると言えます。

施設の利用や寄付、ボランティア等、子どものサードプレイスには様々な関わり方があります。自身の関わり方の参考に、まずは地域にどのような活動があるのかについて調べてみては如何でしょうか。

もちろんshisalyでも複数ご紹介しているので、是非ご覧ください!