2022.12.28

持続可能な貿易の形”フェアトレード”とは?

持続可能な貿易の形”フェアトレード”とは?

皆さんは、スーパーでコーヒーや果物を購入する際、どのような人たちが、どのような環境で生産をしているかを考えたことはあるでしょうか?

実は、私たちが日頃購入している商品には、発展途上国にとって不利な条件で輸入されている物も少なくありません。近年では、そんな不当な貿易を是正するため”フェアトレード”という言葉に注目が集まっています。


フェアトレードとは

フェアトレードとは直訳すると「公平・公正な貿易」という意味ですが、どのような取り組みを指すのでしょうか?

食料品や日用品等、安い値段で販売されている多くの商品は、海外で生産・加工を行なっています。そうした商品は低価格で販売するために、海外の生産者や労働者へ正当な対価が支払われていなかったり、生産性を上げるために農薬の過剰散布を行なっている場合もあり、環境被害や生産者・労働者の健康被害が問題視されているのです。

原料の生産者や製品を作る労働者が品質の良いものを作り続ける為には、労働環境や給与水準、自然環境への配慮がされている必要があります。

つまりフェアトレードとは、途上国の経済的社会的に弱い立場にある生産者と、経済的社会的に強い立場にある先進国の消費者が対等な立場で貿易を行うことで、立場の弱い途上国の生産者や労働者の生活改善と自立を目指す貿易のしくみのことを指します。

国際フェアトレード認証ラベルについて

フェアトレードを遵守している商品を分かりやすくするために”国際フェアトレード認証ラベル”が制定されました。

国際フェアトレード認証ラベルは、社会的、環境的、経済的基準について定めた以下の国際フェアトレード基準を満たさなければ付ける事はできません。

国際フェアトレード基準

1.生産者に仕事の機会を提供する
2.事業の透明性を保ち、説明責任を果たす
3.生産者の能力向上に取り組む
4.フェアトレードの普及・推進をする
5.生産者に公正な対価を支払う
6.性別に関わりなく平等な機会を提供する
7.安全で健康的な労働条件を守る
8.児童労働の撤廃に務める
9.自然環境に配慮する
10.信頼と相互尊重に基づいて貿易を行う

フェアトレードの取り組みは普及しており、2020年時点で世界約130ヶ国で3万5千点以上の国際フェアトレード認証製品が販売されています。


フェアトレードの課題

フェアトレードは、先進国と発展途上国が双方にとって利のある社会を形成していくために重要ですが、未だ課題も残っています。

まず、挙げられる課題は「他の商品に比べて割高になってしまう」という点です。生産者に正当な対価を支払い、認証を得るためのコストもかかるため、フェアトレード認証商品の販売価格は高くなってしまう傾向にあります。

さらに、フェアトレードの基準が曖昧であるという課題もあります。前述の国際フェアトレード基準は世界共通の基準ではありますが、全ての商品がその基準に従っているわけではありません。

フェアトレード商品と謳っていても、企業や団体が独自に設定した基準のみをクリアしているものもあるので、フェアトレード製品が信頼できる物かどうかを判断できる消費者側のリテラシーも必要になってきます。

おわりに

フェアトレードは生産から販売にかけて関わる全ての人に利益がもたらされる貿易の形です。搾取をしない貿易は、“持続可能な貿易”と言えるでしょう。

フェアトレードの促進には行政や企業だけでなく、消費者の理解・行動も必要です。もしフェアトレードのラベルを見かけた時は、積極的に購入することでフェアトレードの取り組みに参画してみてはいかがでしょうか。