1人の農家が守り継いだ伝統野菜「吉川ナス」のブランドづくり、6次産業化、販路開拓の取組みについて
@福井県 鯖江市
2時間
5~20名
現地視察プラン
■団体紹介
鯖江市伝統野菜等栽培研究会(以下、研究会という。)は、鯖江市の伝統野菜「吉川ナス」の種の継承と、生産活動を通じた栽培技術の継承を行う任意団体です。平成21年12月に農家8名で結成しました。事務局を鯖江市役所農林政策課に設置しています。
研究会は14年前に、その生産が一時途絶えそうになった伝統野菜「吉川ナス」を復興させました。結成当初は約300個だった出荷量は、試行錯誤の末、今では年間約45,000個(令和4年実績)を出荷しています。
研究会に所属する市内農家のみが「吉川ナス」を生産しています。
研究会は、種取りから土作り、苗作り等を共同で行い、定期的に整枝・剪定・施肥等の栽培講習会を開催しています。
また、共通の栽培指針に基づき、会員皆が同じ方法で栽培し、同じ品質のナスが出荷できるように努めています。
令和3年からは、新規会員が直接、ベテラン会員から指導を受けることができる「吉川ナスカレッジ」を開講しています。
私たちが目指すのは、この伝統野菜「吉川ナス」の種と栽培技術の継承を通して、鯖江の農業を再生させることです。
かつて、鯖江市(豊・吉川・立待地区)は、往時、日本のデンマークと称されるほどの園芸産地でした。
しかし、現在の当市の園芸作物の生産量は低迷しており、園芸農業の再生は不可欠な課題となっています。
その課題を解決するため、研究会は「吉川ナス」ブランドをさらに向上させ、市内園芸作物の牽引役として、鯖江市全体の農業の価値向上、市内生産者の所得向上を目指しています。
左:研究会メンバー 右:吉川ナスの圃場
■吉川ナスについて
吉川ナスは、1000年以上の歴史があり、京都賀茂ナスのルーツとも呼ばれる伝統野菜です。昭和初期には関西方面に続々と出荷されるほど盛んでした。しかし品種改良がされていないため栽培が難しく、収穫量も少ないため、栽培農家が1軒にまで衰退してしまいました。
ついに生産が途絶えたかけたとき、「このまま失ってはいけない!」と農家有志らが結成した研究会が、たった1人で吉川ナスを守り亡くなった最後の農家の妻から吉川ナスを3個譲り受け、関係機関で種とりし、再興に挑みました。
吉川ナスは、光沢のある黒紫色をした、ソフトボール大の丸ナスです。皮が薄く、よく締まった肉質で煮崩れしにくいのが特徴です。自家採種で種を守り継いでいます。
そうした伝統的な特徴と地理的特性が認められ、「吉川ナス」は、農林水産省の地理的表示(GI)保護制度に登録されています。(平成28年7月登録、登録番号第14号)
会員が収穫した吉川ナスは、定められた出荷規格に基づき、形・重さ・色等一つひとつ、専用集荷場で検査を受けて出荷されています。販売時期は、主に6月から11月です。
吉川ナスは、油との相性が良いので、田楽などの焼き物や、揚げ物、煮物がおすすめです。
和食、洋食、中華、イタリアンからスイーツまで幅広く利用でき、東京の一流レストランからもご注文をいただいています。
地元の料亭では、ナスを器に見立てた創作料理を召し上がることができます。
■「吉川ナス」ブランド向上の取組
「吉川ナス」ブランドは、研究会や鯖江市が、地元の「道の駅西山公園(以下、道の駅という。)」や市内飲食店(シェフ)とともに形作ってきました。
道の駅には吉川ナス専用売り場が設けられています。道の駅や研究会が中心となり、メディアへの積極的なPR活動を実施しています。
全国的に販路を開拓した実績が特許庁に認められ、「吉川ナス」は、福井県内の野菜では2例目として、「地域団体商標」に登録されました(令和5年4月12日登録、権利者「福井県農業協同組合」)。
道の駅は、規格外品(優品)を活用した加工品開発を実施し、「吉川ナスバーガー」や「吉川ナスはまなみそ」といった人気商品を生み出しています。また、吉川ナス生産者の中には、「吉川ナスジャム」「吉川ナスの佃煮」を開発し、6次産業化に取り組む方もおられます。
研究会としても、農林水産省の補助事業を活用したパスタソースの開発に現在取り組んでおり、「吉川ナス」の普及とブランドの構築に努めています。
左:道の駅西山公園 右:吉川ナスバーガー
■視察プランについて
今回の視察プランでは、吉川ナスの圃場を見学いただき、栽培が難しいと言われてきた吉川ナスの栽培技術を生産者からお話させていただきます。
また、道の駅西山公園では、駅長から加工品開発秘話や、これまでのブランド形成にまつわるお話をしていただきます。
吉川ナスを使った「吉川ナスバーガー」のご試食もご用意していますので、視察時は、さまざまな方から高評価を得ている吉川ナスのおいしさもご堪能ください。
下記に吉川ナスの事業スキームや受賞歴等も紹介していますので、ご予約前の参考資料としてご活用いただければ幸いです。
みなさまからのご参加をお待ちしています。
■吉川ナスの事業スキーム
■これまでの視察受け入れ実績(抜粋)
JA新潟かがやき(笹神なす)、野菜ソムリエ福井、東京のレストランシェフ、福井県立大学創造農学科、24時間テレビ全国生中継、JA家の光取材 他
■近年の受賞歴
2022年1月 地産地消等優良活動表彰(生産部門) 農林水産大臣賞受賞
2022年11月 福井県農林漁業賞(農林漁業活性化部門)受賞
■講師紹介
◯鯖江市伝統野菜等栽培研究会 会長:福岡 重光(ふくおか しげみつ)
地域特産物マイスター(吉川ナス)(平成30年度認定)
研究会結成時から吉川ナスの復興に携わり、14年目の活動を迎えています。
2代目会長として、他の会員への栽培技術の指導やメディアへのPRなど精力的に活動しています。
◯鯖江市伝統野菜等栽培研究会 副会長:大門 優(だいもん まさる)
地域特産物マイスター(吉川ナス)(令和4年度認定)
研究会結成時はJAの営農指導員として吉川ナスの復興に携わり、平成30年からは生産者の一人として栽培技術の指導やメディアへのPRなどに貢献しています。
◯道の駅西山公園 駅長:伊藤 努(いとう つとむ)
平成26年4月のオープン初年度から、吉川ナス専用売り場を設け、積極的なPR活動を行っています。
道の駅限定フード「吉川ナスバーガー」や、福井県の郷土料理風にアレンジした「吉川ナスはまなみそ」を開発・販売し、いずれもヒット商品に成長させています。
◯鯖江市伝統野菜等栽培研究会事務局:笠島 保(かさしま たもつ)
公益財団法人農業公社グリーンさばえ マネジャー
吉川ナスの検査員として5年目を迎え、道の駅などの販売先や関係機関との連絡調整、農林水産省の地理的表示(GI)保護制度の事務を担当しています。
◯鯖江市伝統野菜等栽培研究会事務局:砂畑 達也(すなはた たつや)
鯖江市農林政策課職員
研究会事務局として、各種補助金事務や吉川ナスの広報活動を担当しています。
オプション追加料⾦
-
圃場見学(2か所目) 1名 1,000円(税込)
見学できなかった栽培方法の圃場をご案内します。(1時間程度)
-
吉川ナス加工品開発者インタビュー、加工品試食 1団体 0円(税込)
吉川ナス生産者等が運営する洋菓子店で、吉川ナスジャムや吉川ナスの佃煮を用意します。製造者から吉川ナスにかける想いをお話いただきます。(1時間程度)
-
吉川ナス料理の食事 1名 1,000円(税込)
市内で吉川ナス料理を提供するカフェで、お食事を用意します。(1時間程度)
内容の詳細
視察名
1人の農家が守り継いだ伝統野菜「吉川ナス」のブランドづくり、6次産業化、販路開拓の取組みについて
視察名
1人の農家が守り継いだ伝統野菜「吉川ナス」のブランドづくり、6次産業化、販路開拓の取組みについて
カテゴリ
農林水産
カテゴリ
農林水産
キーワード
農業
、伝統野菜
、6次産業化
、加工品開発
、食
、地域活性化
、食育
キーワード
農業 、伝統野菜 、6次産業化 、加工品開発 、食 、地域活性化 、食育
定員
5名~20名
※相談に応じます。
定員
5名~20名
※相談に応じます。
所要時間
約2時間(圃場案内1時間+道の駅案内・試食1時間)
所要時間
約2時間(圃場案内1時間+道の駅案内・試食1時間)
料金
3000円/1人
料金
3000円/1人
支払い方法
請求書後払い
、銀行振込
支払い方法
請求書後払い 、銀行振込
申込期限
希望日の3週間前
申込期限
希望日の3週間前
実施⽇
6月~11月のうち、お盆、土日祝日を除く9:30〜17:00(食事時間は要相談)
※状況によってはお受けできない場合もありますのでご了承下さい。
実施⽇
6月~11月のうち、お盆、土日祝日を除く9:30〜17:00(食事時間は要相談)
※状況によってはお受けできない場合もありますのでご了承下さい。
視察内容
・吉川ナス栽培圃場見学(ハウス栽培、露地栽培のどちらか):1時間程度
・道の駅西山公園見学、駅長からの加工品開発秘話、加工品試食:1時間程度
視察内容
・吉川ナス栽培圃場見学(ハウス栽培、露地栽培のどちらか):1時間程度
・道の駅西山公園見学、駅長からの加工品開発秘話、加工品試食:1時間程度
集合場所へのアクセス
集合場所
鯖江市役所(鯖江市伝統野菜等栽培研究会事務局)
集合場所
鯖江市役所(鯖江市伝統野菜等栽培研究会事務局)
住所
〒916-0023 福井県 鯖江市 西山町13番1号
住所
〒916-0023 福井県 鯖江市 西山町13番1号
最寄駅
JR北陸本線「鯖江駅」
最寄駅
JR北陸本線「鯖江駅」
アクセス方法
北陸自動車道 「鯖江IC」から車で10分
JR北陸本線「鯖江駅」から車で10分
アクセス方法
北陸自動車道 「鯖江IC」から車で10分
JR北陸本線「鯖江駅」から車で10分
視察受⼊先の情報
鯖江市伝統野菜等栽培研究会
鯖江市伝統野菜等栽培研究会は鯖江市の伝統野菜「吉川ナス」の種の継承と、生産活動を通じた栽培技術の継承を行う任意団体です。 平成21年12月に農家8名で結成しました。鯖江市役所農林政策課に、事務局を設置し...