【6次産業化/ふるさと納税】里山に行列を生み出す、農家が作る旬のジェラート店

■キミノーカのご紹介

キミノーカは2013年に和歌山県海草郡紀美野町にオープンした、「農家が育てた野菜や果物を使ったジェラート」を提供するお店です。

自家栽培した四季折々の野菜や果物を使い、原材料の加工も自分たちで行うジェラートを年間で40～50種類ほど提供しています。

提供するジェラートには紀美野町名産の山椒や和歌山の特産品などを使ったものも多く、ここでしか味わえないジェラートを提供していることが特徴です。

店外にはテラス席もあり、緑に囲まれた景色を見ながらジェラートが楽しめます。併設のプチマルシェではジェラートにも使っている自家栽培の野菜なども購入可能です。他にも、通販や紀美野町のふるさと納税にもジェラートを出品しています。

■ジェラート作りを始めた想い
オーナーの宇城は都会の企業に勤めた後、Uターンで紀美野町に戻り、就農しました。

当初は農家として野菜の生産・販売のみを行っていましたが「野菜の違う楽しみ方を知ってもらいたい」という想いと、地域が抱える課題解決のために始めたのがジェラートショップ「キミノーカ」です。

農家として、野菜や果物を育てて感じたことは「畑でかじる野菜や果物は本当に美味しい」ということ。新鮮な作物の持つ豊かな香り、みずみずしさや酸味や甘み、そして自然の中で食べる幸せをもっと多くの人に味わっていただきたい。その想いをカタチにしたものが、素材を丸ごと味わってもらえるジェラートです。

キミノーカが店舗を構える紀美野町は「消滅可能性都市」で全国39位、和歌山県でも2位という過疎の超先進地域です。令和4年9月末の人口は8,160人で1万人を切っています。

Uターンをきっかけに過疎の現状を知りましたが、農家だけでは地域に雇用を生み出したり、人を地域に呼び込むことはできません。

そこで、県内外に紀美野町の魅力を知ってもらい、訪れるきっかけを作る仕組みづくりが必要だと考えた時、「車でしか訪れることのできない山間で、ここでしか食べられないジェラート」というコンテンツは様々な方が魅力的に感じるのではないかと考えました。

オープンしてからは様々な方が何もない山の中で楽しむジェラートというコンテンツに興味を持っていただき、SNSや口コミで多くの宣伝をしてくれています。

そのおかげで、休日ともなると多くのお客様でにぎわい、観光客を中心に月平均4,000人位の方が訪れるようになりました。

使用した宣伝費はこれまで3万円程度。宣伝にかけた費用と訪問客数で考えると、効率の良いPRができています。

その分、しっかり商品にコストをかけることが出来、安定した集客と経営につながっています。

また、雇用拡大や業容拡大のに向け課題であった店舗の増築も2022年に実行できました。

今後もキミノーカを中心に、地域産品の魅力発信、観光客増加と地域雇用による地域貢献に取り組むとともに、拡張した施設を生かし、地域の農業者の6次化支援や食分野での起業型地域移住支援など、自店の集客を生かした取り組みも進めていきます。

■視察プランについて

今回の視察プランではオーナーの宇城より、6次産業化の取り組み方、そして地域内外へのPR方法についてお話しさせていただきます。視察後はキミノーカのジェラートもお楽しみください。

この地域には他にもUターン者が経営する人気のベーカリーカフェやイタリアンレストラン、フレンチレストランがあります。どのお店も週末には県外からお客さんの通う人気店となっており、みんなで協力して紀美野町の魅力を発信するという風土ができつつあるので、視察を通してそんな紀美野町の雰囲気も感じてもらえれば幸いです。

農業従事者や地域活性化に取り組む人やその支援を行う行政職員・関連団体の方々からのご参加をお待ちしています。

■メディア実績

H28農業・農村白書P135六次化事例

第26回優良経営食料品小売店等表彰事業

日本政策金融公庫総裁賞受賞

朝日放送「LIFE夢のかたち」 

毎日放送「魔法のレストラン」 

TBS「行列ゲット1000人旅」

他多数