介護予防給付費を大幅削減「大東元気でまっせ体操」の視察見学

■「大東元気でまっせ体操」で、長生きを、長イキイキに！

人口約12万人の大阪府大東市には、市の理学療法士が開発したオリジナル体操「大東元気でまっせ体操」を、週に１回以上行っているグループが市内に145団体あります。

家から歩けるところに、住民が主体的に運営しているこの体操の場があるおかげで、多くの高齢者がディサービスに頼らずとも、家に閉じこもらず、元気に過ごされています。

運営主体は、自治会、老人会、趣味のサークルや地元企業など様々で、趣味の活動をみんなで続けるための体力づくりとして、活動前の準備運動に取り入れられているグループも数多くあります。

大東市ではこの通いの場を市の総合事業（※）に位置付けることにより、2016年度以降の6年間で23億円を超える介護予防給付費が抑制され、介護人材不足の解消につながっています。　　　　　　　

※大東元気でまっせ体操は、軽度の支援が必要な人に向けた市町村による事業である「介護予防・日常生活支援総合事業」の通所サービスに位置付けられています。

2005年に75歳以上でもできるラジオ体操として始まった「大東元気でまっせ体操」には、座位体操、立位体操、臥位体操の3パターンがあり、その人の状態に合わせて効果的な運動ができるように考えられています。

元気な人もじんわりと汗をかき、ややキツいなあと感じるぐらいの負荷とするため、おもりなどで調整します。下肢の筋力・バランス力をアップし、転倒を防止するだけでなく、膝や腰の痛みの軽減、怪我からの回復の早さにもつながります。

体操は一人では長続きしません。健康な人も虚弱な人も混ざり合って定期的に行うことで、仲間づくりや、見守りの場ともなっています。 

■視察プランについて

▶まずは、実際に体験してみよう！

本プランでは、大東元気でまっせ体操の会場を実際にご見学いただきます。地域の方々が、出欠簿代わりの血圧測定器や体操動画のDVDをセットするところからご見学いただき、体操にも参加していただきます。動きやすい服装でお越しください！

▶事業の核心に迫る！　

大東市の介護予防・地域包括ケア・自立支援・総合事業などの事業説明・質疑応答を行います。大東市地域包括支援センター（株式会社が基幹型地域包括支援センターを受託した全国初の事例）の取り組みについてもご説明させていただきます。

▶こんな人にオススメ！

厚生労働省をはじめ、多くの自治体から高く評価をされている事業について、実績ある講師がお伝えする人気のプランです。介護保険、介護予防、地域包括ケアなどに携わる皆さまのご参加をお待ちしています。

※大東市の取り組みや地域資源のつくり方を体系的に学び、地域マネジメント力を養成する「地域健康プロフェッショナルスクール」も別途行っております。希望される方は株式会社コーミンまでお問い合わせください。

■講師紹介

逢坂 伸子（理学療法士 保健学博士）

元大東市保健医療部高齢介護室課長。「大東元気でまっせ体操」考案者。住民主体の介護予防に先進的に取組み、2014・2015年度厚生労働省の「地域づくりによる介護予防推進支援モデル事業」における広域アドバイザーとして各地を回り、同事業を推進するための手引きの作成にも携わるなど、全国の都道府県および市町村の支援を行う。また、2023年度厚生労働省「介護予防・日常生活支援総合事業の充実のための検討会」において委員を担当。

大東市では「大東元気でまっせ体操」や「生活サポート事業」など通いの場をはじめとする地域資源を生かした総合事業への移行により、2016年度以降の6年間で23億を超える介護給付費の削減に成功。2017年度からは、株式会社コーミン主催の「地域健康プロフェッショナルスクール」のスクールマスターとして、そのノウハウを暖簾分けする活動も行う。

安田 友幸（株式会社コーミン研究員）　

令和2年4月コーミンへ入職。大東市地域包括支援センターでリハビリテーション専門職として勤務する傍ら、「地域健康プロフェッショナルスクール」の研究員として活動を行う。前職では、病棟での勤務を経て、訪問看護ステーションでのリハビリテーション部門の管理や、院内での訪問・通所リハビリテーション部門の立ち上げ、地域連携室での退院支援および退院調整、ベッドコントロール、転院相談など、医療介護、地域の現場で幅広い経験を持つ。