ブドウからオリーブへ。耕作放棄地に新たな命を吹き込み、最高品質のオリーブオイルを作る

瀬戸内の海と山に抱かれた町、香川県多度津。地中海地域に似た温暖な気候、少ない年間雨量、そして水はけの良い土壌で、長年さまざまな農作物が生産され、「赤いダイヤ」と言われたデラウェア種のブドウの産地として広く知られていました。

 

しかし、夏場の労力の負担が大きく、高齢化に伴い耕作放棄地が増加。耕作放棄地対策として、オリーブの栽培を始め、現在50戸の地元農家（50人の地元農業者）が一丸となり、約6，000本のオリーブの木を栽培しています。

 

ブドウからオリーブへの転作は県指導のもと2009年より始まりました。オリーブ農家は複数の農家で生産組合をつくった後、高付加価値化のための加工商品開発や販路拡大を目指し、「株式会社蒼のダイヤ」を設立。

エキストラバージンオリーブオイルや自家製新漬けオリーブなどの食品をはじめ、クレンジングオイルなど化粧品の販売も行っています。

オリーブ農家がていねいに手摘みしたオリーブは、多度津町内の自社加工場へ運ばれ、エキストラバージンオリーブオイルへと加工されます。又、オリーブの酸化を防ぐためには、収穫後24時間以内に搾油を開始。鮮度を意識した加工によって、フレッシュで濃厚な味わいが楽しめるオリーブオイルが作られます。

この高品質のオリーブオイルは、世界的にも評価されており、「OLIVE JAPAN国際オリーブオイルコンテスト」にて5年連続で金賞を受賞。また、「2018ソレント・ゴールデン・マーメイド賞」で優秀賞、イタリアの「フロスオレイ 世界オリーブオイルガイドブック」2021年版にも掲載されています。2023年の「香川県オリーブオイル品評会」と2023年「OLIVE JAPAN国際オリーブオイルコンテスト」でも共に金賞を受賞しています

現在、同社のオリーブオイルは多度津町産100％にこだわり生産しつつ、通年での安定供給を図るため、一部イタリア産とのブレンドなど柔軟な商品展開を行なっています。このように安定供給と生産量拡大を図ることで、インターネット販売やふるさと納税の返礼品にも対応。

また、SDGs にも力を入れており、栄養価の高いオリーブオイルの搾り粕を、オリーブ牛等の飼料として余すことなく活用する取り組みも行っています。

■プランについて

今回の視察プランでは、オリーブ畑を見学いただき、オリーブについて生産者でもある社長からお話をさせていただきます。

続いて加工場も見学していただき、6次産業化や加工品開発秘話、これまでのブランド形成にまつわるお話などをさせていただきます。

みなさまからのご参加をお待ちしています。