石川県最大の湖「河北潟」、官民協同で取り組む環境保全・地域活性化の取組
@石川県 河北郡津幡町
3時間
1~20名
現地視察プラン
■団体紹介
NPO法人河北潟湖沼研究所は、石川県津幡町にある河北潟の環境を回復させようと多くの住民、研究者、企業の代表者が集まって、1994年に設立されました。
実践活動を重視し、研究活動、地域活動、およびこれらを支える事業活動をおこなっています。
キャッチフレーズは「とりもどそう!河北潟 泳げる湖、おいしい魚、安心して使える水」。
河北潟流域の森や農地に支えられた汽水生態系の復活により、河北潟から豊かさを持続的に享受できる地域づくりを目指しています。
■河北潟とは
河北潟は石川県のほぼ中央に位置し、金沢市、かほく市、津幡町、内灘町の2市2町にまたがる県で一番大きな湖です。
昭和38年から湖の水を干上がらせ陸地を作る干拓事業が始まり、昭和46年度に事業が完了、湖の3分の2が干拓地になりました。以降、干拓地では営農が行われ、現在に至っています。
干拓が行われる以前の河北潟に関する資料は決して多くないのですが、古い地図や文献、聞き取り調査から、様々な水生植物や水生生物、野鳥の住処となっており、豊かな環境を形成していたと考えられています。
そうした豊かな環境から、周辺で生活をする漁民にとっては重要な漁場となっており、フナなどの淡水魚に加えてスズキ、ボラ、サヨリ、シラウオ、ヤマトシジミなど汽水性の魚の漁獲ができ、女性たちはこの魚介類を金沢や、遠くは福光方面に振り売りに歩いてたと言います。
また、近隣に住む住民は舟で移動し、周辺の集落では家と家、家と田を結ぶイタニと呼ばれる小舟の通る水路(舟入川)が縦横に走り、内陸部にまで水路による水域ネットワークが構成され、独自の風景をつくっていました。
そんな文化的、学術的にも価値がある河北潟ですが、干拓後には水が濁り、ゴミが捨てられ、外来植物の繁殖など、豊かな環境は失われていました。
1990年代から、河北潟の問題を解決しようと、当団体を含めさまざまな活動が始まり現在に至っています。
これまでの継続的な取り組みにより、かつてのようなゴミだらけの湖岸は目立たなくなり、絶滅したと思われていたマルタニシの復活や在来植物であるアサザの自生など大きな成果が出ている一方、河北潟の水質改善はほとんど進んでおらず、湖岸の劣化が継続している、野生生物の住めるゾーンが少ないといった課題が残っています。
■これまでの活動
・河北潟セミナー
環境問題や農業を中心とした地域振興のありかたをメインに、多方面から専門家を講師にお招きし、不定期で開催しているセミナーです。河北 潟湖沼研究所の会員はもちろん、どなたでもご参加いただけます。
・すずめ野菜・おいしい野菜で水辺保全
河北潟のとなりにある内灘砂丘地の畑で、外来植物除去活動で除去したチクゴスズメノヒエ堆肥を利用して、農薬を使わずに栽培した野菜を販売しています。
・協働でつくる七豊米
田んぼの生きものをまもるため、地域の自然環境を守るため、安心して食べられるお米をつくるため、農薬にたよらない米作りをすすめています。たくさんの人が力をあわせて、取り組んでいます。
・生きもの元気米
河北潟地域の農家と河北潟湖沼研究所が2014年より始めた協働の取り組みです。畦で除草剤を使用しない、ネオニコチノイド系農薬の空中散布をしない、田んぼごとに生きもの調査をする、という3つの条件でお米を作ります。食べる人、作る人、田んぼの生きもの、田んぼの環境、みんなが元気になることを目指しています。
・ジュニア河北潟流域レンジャー
子どもたちの自然体験、生きものや環境について学ぶプログラムを実施しています。 各プログラムで8単位以上取得すると、 「ジュニア河北潟流域レンジャー」に認定され、賞状と認定バッチがもらえます。
・河北潟自然観察会
河北潟やその周辺をまわる自然観察会です。1998年より毎偶数月の第一日曜日に開催していましたが、2015年6月より開催を延期しております。
・こなん水辺公園自然解説員
金沢市こなん水辺公園に自然解説員を派遣しています。来園者へのネイチャーガイドや河北潟の自然情報の発信をおこなっています。
・協働の水辺保全 こなん水辺公園救援隊
市民グループ「こなん水辺公園救援隊」をつくり、公園をより良い地域財産にするための取り組みです。
・ヨシの新しい活用
河北潟地域ではかつて、イネ科ヨシ属の多年草であるヨシがさまざまに利用され、ヨシ原は様々な生きもののすみかとなっていました。河北潟湖沼研究所ではヨシを河北潟地域の大事な資源と考えて、新しい活用方法を探っています。
・市民科学出版
河北潟をはじめする湖沼、湿地の環境保全に関する研究や、自然環境と調和した地域の取り組みなどを紹介する書籍の出版を進めます。 また、市民が研究成果を公開するうえで出版企画のお手伝いも行っていきます。
・外来植物除去活動
河北潟やその周辺地域の水辺で、異常に繁茂して水質や他の植物によくない影響をあたえ、問題になっている外来植物があります。私たちはその除去活動をすすめています。
・河北潟クリーン作戦
毎年草が伸びはじめる前の4月に河北潟の湖岸沿いや水際付近に漂着したり、投棄されているごみをみんなで拾います。
・河北潟湖面利用協議会
河北潟の自然環境をこれからも残していくため、30を超える団体・個人が集い、河北潟湖面利用協議会を結成し、今後とも話し合いを続けていくこととなりました。
・河北潟自然再生協議会
河北潟の自然環境と水質を向上させるために、河北潟地域で活動する住民団体が中心となって結成された協議会です。
・河北潟自然再生まつり
1990年代前半には、水質の悪化やゴミ問題が顕在化し干拓地は荒れ地が目立つ状態だった河北潟が、市民レベルでの環境改善の活動を契機に、市民、農家、NPO、地方自治体や国が協力して、水辺の自然や広い農地の自然再生・環境改善に取り組んできた結果、少しずつ素晴らしい河北潟が復活してきました。こうした様々な努力を結集し、また継続するために、河北潟地域の新しいまつり「河北潟自然再生まつり」が提案されました。
■視察プランについて
本プランでは当団体の事務所にて、過去の河北潟の状況、取り組みにより改善した点、これからの目標について、学術的側面から見た河北潟についてご説明後、実際に河北潟を訪れて見学を行います。
質疑応答・意見交換の時間も設けているので、互いに充実した時間になれば幸いです。
環境関連団体を中心に、皆様からのご参加をお待ちしています。
■これまでの受賞について
日本自然保護大賞(平成26年度)
生物多様性アクション大賞(平成26年度)
日本水大賞(平成24年、第14回)
いいね金沢環境活動賞(平成22年度)
内容の詳細
視察名
石川県最大の湖「河北潟」、官民協同で取り組む環境保全・地域活性化の取組
視察名
石川県最大の湖「河北潟」、官民協同で取り組む環境保全・地域活性化の取組
カテゴリ
環境・エネルギー
カテゴリ
環境・エネルギー
キーワード
市民協同
、農業
、無農薬・無化学肥料
、産官学連携
、地域活性化
、持続可能性
キーワード
市民協同 、農業 、無農薬・無化学肥料 、産官学連携 、地域活性化 、持続可能性
定員
1名〜20名
定員
1名〜20名
所要時間
3時間 室内で1時間の説明の後、現地を3箇所回ります(河北潟周辺の農地、干拓地、内灘砂丘)。
所要時間
3時間 室内で1時間の説明の後、現地を3箇所回ります(河北潟周辺の農地、干拓地、内灘砂丘)。
料金
基本料金30,000円(5名まで)。6名を超える場合は、資料代として2,000円×(人数ー5)が加算されます。
料金
基本料金30,000円(5名まで)。6名を超える場合は、資料代として2,000円×(人数ー5)が加算されます。
支払い方法
請求書後払い
、銀行振込
支払い方法
請求書後払い 、銀行振込
申込期限
希望日の14日前
申込期限
希望日の14日前
実施⽇
不定期(要相談)
実施⽇
不定期(要相談)
視察内容
9:00~11:40(160分)
または13:20から16:00(160分)
視察内容
9:00~11:40(160分)
または13:20から16:00(160分)
講師紹介
川原奈苗、高橋久
講師紹介
川原奈苗、高橋久
その他
移動手段はお客様にてお手配ください。移動手段がない場合はご相談ください。
その他
移動手段はお客様にてお手配ください。移動手段がない場合はご相談ください。
集合場所へのアクセス
集合場所
NPO法人河北潟湖沼研究所事務局
集合場所
NPO法人河北潟湖沼研究所事務局
住所
〒929-0342 石川県 河北郡津幡町 北中条ナ9-9
住所
〒929-0342 石川県 河北郡津幡町 北中条ナ9-9
最寄駅
津幡駅
最寄駅
津幡駅
アクセス方法
■車の場合
県道森本津幡線(旧国道8号線)沿い 、緑伸工業さんすぐとなり、津幡駅の裏側にあります。
※駐車場3台
■電車の場合
IRいしかわ鉄道/西日本旅客鉄道津幡駅より徒歩10分
アクセス方法
■車の場合
県道森本津幡線(旧国道8号線)沿い 、緑伸工業さんすぐとなり、津幡駅の裏側にあります。
※駐車場3台
■電車の場合
IRいしかわ鉄道/西日本旅客鉄道津幡駅より徒歩10分
視察受⼊先の情報
NPO法人河北潟湖沼研究所
■河北潟湖沼研究所とは 河北潟湖沼研究所は、河北潟の環境を回復させようと多くの住民、研究者、企業の代表者が集まって、1994年に設立されました。 実践活動を重視した研究活動、地域活動、およびこれらを支...